Static Shuffle
ファッションの世界は私たちをいつも魅了し続ける熱望の気持ちを根付かせる。服が身体やその人格までも変化させるように建築も同じように私たちの視点や価値観を変えてくれる洋服のような機能性を果たしている。東京という都市もファッションと同じようにブランド化され、年々と新たな建築空間をプロデュースさせている。そして訪れる人々はその場にいることによりある種の誇りを根付かせている、まるで高い洋服を手に入れたように。
表参道ファッション美術館は東京の新たな拠点として都市文化とファッションの発信地としての役割を果たす。典型的な美術館とは違い、タワー内の展示室は不規則な回覧方法で訪れる人の感性を刺激させる。一つの導線をたどることで理解できる20世紀のファッション史を可動式プラットフォームに配置させる。各プラットフォームには年代別かジャンル別のコレクションが並べられ時間差で移動する仕組みとなっている。ある時は正式な方法でコレクションの経緯を回覧することもでき、もしくはまた異なった年代別での理解で回覧することもある。